KAWAII文化①調査結果(まとめ)
「きゃりーぱみゅぱみゅ」
きゃりーの魅力を衣装・セット・外見という”非言語的”要素の面から考えて自分が気づいたのは
①きゃりーぱみゅぱみゅは女性にとって理想とする着せ替え人形であること
②きゃりーぱみゅぱみゅの与える「非日常」「非常識」から生まれるKAWAII
③違和感や逆なものを組み合わせることにより生まれるKAWAII
と言うことだ。
増田セバスチャン(きゃりーの世界観・セットの制作者)の言葉:
「KAWAIIというのは自分だけの小さな宇宙を作ること。そこには誰にも踏み込ませない小さな世界を自分が持つこと。」
きゃりーぱみゅぱみゅの言葉:
「イノセントな少女が持つ可愛らしさと、その後ろに隠された残忍性がKAWAIIなのだ。」
様々な記事、論文を読みそこから学んだこと
引用:https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1612/02/news008_4.html
【かわいい文化の背景/特徴】
「可愛いの記号的特徴と役割」
・「かわいい」という記号は非言語的音声分野、非言語的非音声分野を持ち合わせているのだ。そして非競争性/非攻撃性/脆弱性を持つと考えられる。つまり「かわいい」とは決して他人を傷つけないという安心感も持ち合わせているのだ。「かわいい」が持つ記号的特徴が、人々に楽しみや癒やし、そして安心感を与えていることによりコミュニケーションに重要な役割を果たしてる。
↑の言葉に関して言うならば、きゃりーには”感性に訴えるマーケティング”という特徴がある。非言語的情報の重要性は高く、人間の扱う情報の⑦~⑧割は言語以外の情報である。何をこれから歌うのか、何を言うのかの前にビジュアルが大きく打ち出されることにより言葉が分からなくても魅力がある。
「かわいい文化の特徴ときゃりーの関係性」
・①ファンタジー性②マルチミックス性③縮小性④幼児性・未成熟性④女性性⑤担い手の年齢の特定性 など多くの特徴がある
多くの部分にきゃりーは関係していた。
①ファンタジー性:現在は日常的になっても何か特別な幼い頃の甘酸っぱい思い出がまつわる要因をもつようなファンタジー性=「非日常」「非常識」による夢の空間・ファンタジーをここまで表現したのがきゃりーが、初めて。その要素をふんだんにMV、衣装に盛り込んでいる。
②マルチミックス性:ファンタジー性には甘い方向だけにはとどまらず、甘さと辛さを混ぜてその加減により個性を発揮する場合がある=きゃりーの言葉にある「残忍性」がこことリンク。きゃりーのMVや衣装にはかわいい表現には似つかわしくない”グロい”要素が多く見受けられる。EX)💀、脳みそ、異色肌、目玉など。 この部分にマルチミックス性を感じた人々は可愛いに潜む残忍性に、違和感や引っかかりを生み、より一層”かわいい”という感情が生まれる。
④幼児性・未成熟性:きゃりーの外見は大きくまん丸の目、大きな黒目、長い睫に控えめな鼻と口、というまるでお人形さんの様な印象を与える。
このような見た目から幼児性や未成熟性が感じられ、かわいいに繋がる。未成年・未成熟すなわち未完成。感性に向けての途上が期待されるということは、現在には欠落した部分があり、不完全性ゆえの愛嬌を作り出すことができる。日本には、伝統的に未完成への美意識があった。
(★ここからは私の感じた「きゃりーは着せ替え人形」とう印象」についての話)
幼い頃、女子は”着せ替え人形が大好きだった。自分できゃりーのイラストを描いていて思っていた感覚は着せ替え人形だった。自分を着飾るというのではなく、女子の憧れであるような存在をきゃりーに重ねているのではないかと考える。(コロコロ変わる髪型、髪色、衣装)10代から20代の多くを魅了するきゃりー。「成長してしまったら卒業するもの」だと考えられていた、今までの記述した部分を日常の中にきゃりーは取り入れた。
「POPカルチャー」から人は何を思うのか。例えば癒やされるために女性の多くは実は”イケメン”を見るよりも”可愛い女の子”を見る傾向がある。「popカルチャー」は女性に
・癒やし
・安心感
・楽しみ を与える。
この文化は消費と密接な関係にあり、産業大国から文化大国に移行している日本にとって重要な一面をになうのである。
0コメント